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技術書典3 感想戦

技術書典3で『たのしいGitオブジェクトの歩き方』という本を頒布しました。ひとまず一般・サークル参加者および運営のみなさん、お疲れ様でした。個人的には至らぬ点が多かったですが、無事終了してほっとしています。この記事では感想や得られた知見をまとめようかと思います。

イベント当日

キンコーズでPOPの印刷をしていたら遅刻しそうになりました。たしか10時50分ごろだったかな。運営のみなさんにはご迷惑をおかけしました。急いで見本誌、立ち読み用の2冊を渡してブースの準備。POPに価格とスペース番号、サークル名、ちょっとした説明を書いておいたので布を引いてPOP(以下写真)と本2列ドンと並べて完了。あとは印刷の具合をチェック。ほぼ理想のできあがりでテンションが上がりました(技術書典2で買った同人誌印刷本、役に立ちました)。

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で、開始。始まってからはコンスタントに売れていたと思います。さすがに2〜3時くらいになると人がまばらになりましたが、そのぶん他のサークル参加者さんが買いに来て下さった印象があります。終了まで粘って、そのあとCOMIC ZINさんに残ったやつを委託、手元に1冊残して撤収(個人参加だったんでけっこう辛かったw)。

本の内容とちょい宣伝的なもの

『たのしいGitオブジェクトの歩き方』ではgit cat-file風コマンドを作りながらGitオブジェクトとパックファイルの構造を解説しています。特にパックファイルについてはオフィシャルな解説(git/pack-format.txt)がわかっている人向けの内容で、これみたらすぐに実装できるっていうレベルの資料がgitのソースコードや他言語の実装以外に世の中に存在していなかった(観測した限り)ので書いてみました。

ちなみに、今回書いた同人誌はCOMIC ZIN(物理本、少量)、またはBooth(電子書籍)で購入できます。

執筆

スケジュール的にはこんな感じですね。

  • 本文と図は当落発表のちょっと前から作り始めて8月末におおよそ終了。
  • 9月から表紙と挿絵を描き始めて10月末にはおおよそ終了(コミ1の原稿とかぶって大変だった記憶)。
  • 10月6日(多分)に最終調整して日光企画さんに入稿。

あと細かいところは以下のとおり。

文章と組版

文章や組版はRe:VIEWを使用しました。やっぱりtexの組版は美しいですね。ソースコードの枠、画面余白の調整、フォント導入したりが面倒ですが、一回設定すれば次回以降使いまわせるのでおすすめです。

Sketchを使用しました。図はArtboardの横幅がB5サイズ(よくわからないが、515pxだと丁度いい)になるようにして、図をベタベタと貼り付けます。

sketch

各図はSliceで囲ってRe:VIEWで管理しているディレクトリのimages/latexにepsファイル、images/htmlにsvgファイルをエクスポートするように設定します。まとめてエクスポートできるようになるので便利です。

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注意点として、eps書き出しの際はなぜかT3フォントが混入するのでアウトライン化必須です。意外とコマンド一発でアウトライン化できないので、以下のようなスクリプトを組んで一発変換できるようにしてしまいましょう(対象のArtboard選択状態でPlugins>Run Scriptから実行する)。エクスポートしたあと元に戻すのを忘れないように!

function toOutline(layer) {
  if (layer instanceof MSSymbolInstance) {
    layer.detachByReplacingWithGroup().children().forEach(toOutline);
  }
  if (layer instanceof MSTextLayer) {
    layer.layersByConvertingToOutlines();
  }
}

var sketch = context.api();
var artboard = sketch.selectedDocument.selectedLayers.nativeLayers[0];
var layers = artboard.layers();
layers.forEach(toOutline);

面倒な人は別にpngでエクスポートでもいいんですけど、印刷にこだわるならベクターのほうが断然良いです。あと、図の雰囲気は白と黒のとびら - 東京大学出版会あたりを参考にしました。

表紙と挿絵

CLIP STUDIO PAINT EXで表紙と挿絵を作成しました。絵は・・・自分もそんなに上手いってわけでもないので、まぁ、丁寧に描けばこんなもんじゃないでしょうか。

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最終調整

隠しノンブルと挿絵を埋め込みます。これは意外にもMac標準のプレビューだけで出来ます。絶望しない! コミケを参考にしました。

挿絵を埋め込む

完全に余白のページが寂しいので挿絵を埋め込みます。まずは埋め込む挿絵をpdf化しましょう。なぜかというと、画像で埋め込もうとするとサイズが変わるからです(トーン使ってたもんで)。グレースケールだったら画像埋め込みでもいいと思います。編集>挿入>ファイルからのページで挿入できます。元の空白ページはバックスペースとかで消せます。

隠しノンブル

隠しノンブルとは仕上がったときに読者からみえないようにページの内側に振られるノンブルのことです。技術書だと、まえがき目次あたりにギリシャ文字使いたい場合はこうするしかないです。ツール>注釈>テキストからテキストを挿入して、以下の図のように縦になるようにノンブルを振るといいでしょう。

nonbre

奇数ページが1つできたらテキストをコピペして奇数ページに全貼り付け→偶数ページも同じようにやる→ページ番号を振り直す、というふうにやると効率が良いです。42ページで10分かからないくらいです。

裁ち落とし用の余白

上記スライドの31Pを参照してください。この工程が完了すれば入稿用のpdfの完成です。

印刷

技術書典のページに印刷所のリンクが貼ってあるのでそこから選べば問題は少ないと思います。紙何使うかとかは好きなものを選べばいいと思いますが、以下に設定とかを晒しておきます。

  • 印刷所:日光企画
  • 印刷:オフセット印刷(ググれ)
  • 表紙用紙:NP200Kg(ググれ)
  • 本文用紙:淡クリームキンマリ90Kg(ググれ)
  • PP張り:クリヤ(いわゆる同人誌の表紙的なやつ、発色が綺麗なので好き)

まとめ

技術書典3のレポートと同人誌作成のTips的なものを書きました。Tipsに関してはMacユーザー以外には役に立たない可能性がありますが、一応参考までに。あと、買った本については、読み終わったら感想でも追加しようと思います。

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